マラソン大会が中止になり続ける件について / How marathons keep getting cancelled
※English follows.
みなさん、こんにちは
今シーズン一本目かつハイライトのはずの東京マラソン2021が延期になった。
東京マラソンに始まった話ではなく、すでに様々なマラソン大会が中止になっているので、驚きはないし大きな落胆もない。保険ではないが、年内で他に２つレースにエントリーしているし（この２つのレースが確実に行われる保証もないのだが）。ただ。マラソン大会が次々と中止に追い込まれていくことには、釈然としない疑問があって、今回はそのことについて書いてみたいと思う。
本日のContents
マラソン大会が中止になり続ける件について
東京マラソン
今回発表された内容は以下の通り
- 2021/10/17に開催予定であった東京マラソン2021は2022/3/6に延期とする。
- 延期理由は、大会開催１カ月前においても東京都が緊急事態宣言発令下にあること、また大会当日における新型コロナウイルス感染症の状況や様々な行動制限の状況が予測できないこと（原文ママ）。
- 2022/3/6に開催予定であった東京マラソン2022は中止とする（ただし、東京マラソン2020の出走権を東京マラソン2022に権利移行している出走者は別途振替先の意向確認を行う）。
東京マラソン2020と東京マラソン2021と東京マラソン2022の関係性がわかりにくいなｗ整理すると以下の通り。
- 東京マラソン2020→中止済み、出走予定者は東京マラソン2021もしくは東京マラソン2022へ出走権を移行可能
- 東京マラソン2021→2021/10/17から2022/3/6へ延期（通常エントリー組と東京マラソン2020からの振替組が存在）
- 東京マラソン2022→中止
東京マラソン2020に当選しており、東京マラソン2022へ出走権を移行していたランナーはこんな感じになるのではなかろうか。
前者の場合、参加人数が増えすぎて無理があるような気がするし、後者の場合は当選から3年後のレースとなると、さすがにモチベーション保つのが大変そうだ。とはいえ、上記いずれかの対応となるのだろうと想像する。
延期の理由とランナーの悲しみ
延期理由は、大会開催１カ月前においても東京都が緊急事態宣言発令下にあること、また大会当日における新型コロナウイルス感染症の状況や様々な行動制限の状況が予測できないこと（原文ママ/再掲）。
これを読んでどう思うだろうか。
- 緊急事態宣言が解除されていない以上、やむを得ない
- コロナの新規感染者は減ってきているし、ワクチン接種も相当進んでいるわけだし、加えて参加者はレース直前にPCR検査を行うわけで、リスクは相当低減できているわけだから、実施するべきだった
- 東京オリンピック・パラリンピックは強行したのに東京マラソンができないわけがない
- 東京マラソンが延期（中止）になると他の大会にも悪影響が出る可能性があるのでやってほしかった
などなど。ランナーの立場からすると、諦めの境地に達しながらもこの延期（中止）の決定に対しては否定的な意見が大勢であろう。決まってしまった結論は覆らないことを念頭に置きながらも、なぜこうした決定に至ったのか、そして延期された3月に本当にレースが行われるのかについて考えてみたい。
本当の延期理由は何か
ここから書くことは事実をベースにしながらも、私の想像・意見であることを先に言っておきたい。まず最初に行いたいのは、東京オリンピック・パラリンピックとの比較である。
比較すべき項目はいくつもあると思うのだが、安全性の確保という観点は外すことはできない。さらに誰にとっての安全かという話になるが、これは選手とギャラリーに分けられる。そしてこの部分については差がないと考える。人数の多寡はあれども、全選手PCR検査結果が陰性であることがエントリー条件であるため、レースの中で、選手間でコロナクラスターが発生することはありえない。続いてギャラリーについてだが、ここは観戦自粛を促すしかないので、差をつけることはできない（参加者が多いからギャラリーが多いという理屈は通らない）。そして、ワクチンの接種状況の進捗、また明らかに第5波は収束に向かっていることを鑑みると、安全性の観点で東京マラソンを延期（中止）にする判断はありえないことがわかる。
ではなぜ延期（中止）するのか。逆に東京マラソンよりもリスクが高かったかもしれないオリンピックがなぜ開催されたのか。もうお分かりだろう。オリンピックだからだ。東京マラソンも大規模な大会であり、参加者数だけであればオリンピックよりも遥かに多い。しかし、オリンピックにはあまりにも多くのステークホルダーが存在し、莫大なマネーが動く地球規模の一大イベント。オリンピックに比べれば東京マラソンなど取るに足らない些少なイベントに成り下がってしまう。つまり、
「東京オリンピック（パラリンピック）はやったのに東京マラソンをやらないのはおかしい」
という批判は全く的を射ておらず、オリンピックを強行した日本政府や東京マラソンの主催者が考えていることはコロナによる感染リスクだけではない。もっと言えば、このあたりの説明をしっかり発信できていれば、菅首相は退陣に追い込まれることはなかったのではないかと思う。つまり、なぜオリンピックをやるのか、オリンピックがなぜ重要なのか。この部分を全く説明してこなかったことが非常に悔やまれる（個人的には菅政権はコロナ対策以外はそれなりによくやっていると思っていたので）。さらに言えば、オリンピックが中止になるようなことがあれば、あらゆるイベントが行われることはなかっただろう。そういう意味で言えば、一部のイベントが行えているのは東京マラソンが行われたおかげと言っても過言ではないとすら思う。
では3月に東京マラソンは行われるのだろうか
結論から言うと、行えないとみている。あくまでも個人的な考えであるが、理由は以下の通り。
- 大会実施の最終判断がなされるであろう2022年2月上旬に、コロナ感染が収まっている可能性は低い（ワクチン接種が世界一進んでいるイスラエルでは再び感染爆発が起こっている）
- 上記より、2022年2月上旬においても大会延期の理由にある「大会当日における新型コロナウイルス感染症の状況や様々な行動制限の状況が予測できない」状況である可能性が高い
感染者がゼロになることはあり得ない中で、ワクチンパスポート等を活用しながら、いかにして社会を正常化していくか。この課題に対する日本政府の体たらくを見る限り、レースまでにそれが間に合う可能性は絶望的に低いと考える。なので、私は今回の延期は中止と同義であると思っている。
ランナーにとってのレース
ここからは、「ランニングが生活の一部になっている者が考えていること」を書きたい。我々は、「マラソン大会にエントリーし」「そのレースに向けてトレーニングを重ねる」ことが、人生を充実させるための重要な要素だと思っている。立てた目標に対して足りない実力とのギャップ、レースまでの期間、そしてランニング以外の様々な事柄をバランスさせたうえでの練習メニューを考え、実行する。このことがランニング以外の事柄の質すらも上げ（さもないと練習時間を確保できないｗ）、ひいては人生の質を上げることにつながっていく。計画通りに練習できないこともあれば、怪我をすることもあるだろう。しかしながら、日々の生活をコントロールし、時には我慢を強いられながらも何か月もトレーニングを継続できるのは、トレーニングの先にレースがあるからだ。最善の状態でスタートラインに立ち、死に物狂いでレースを走り、目標を達成する。こうした一連のプロセスこそが、人生にいろどりを与えるのだと信じている。だから、簡単に大会を中止にすることはしてほしくないし、それでもコロナによって大会実施の可否を迫られたとしても。大人の判断に流されることなく、冷静にリスクを見極め、事実に基づいて判断してもらいたいと切に願う。
Running Report
- 8月の月間マイレージは270kmで自己最長記録を更新。今月は300kmに到達する勢い。かなり距離を踏めていると思う。
- 引き続き「まるお製作所」の練習会に週一で顔を出し、鍛えてもらっている。ちなみに、ここの練習会は6グループに分かれて練習を行っている。私は先月まではCグループで練習をしていたのだが、9月からBグループに上げてみたところ、練習強度が一気に上がった。もうね、ついていくのが精いっぱい。しかし鍛えられている感は半端じゃなく、VO2MAXは60に到達した。
- しかし。かなり疲労が溜まっている。とりあえずロングインターバル（2000m×3本）を全力でこなすと週末のロング走を走り切れないくらい体力を消耗することが分かった。来週末はレース（ハーフマラソン）なので、Cグループで調整することにしようか。
YouTube_フルマラソンを走り切れるスタミナは戻っているかい？
最近はスピード練習への注力度合いが上がっており、じっくり長い距離を続けて走れていないような気がしている。昨日は疲労が残っているとはいえ、25km走をまともにこなせなかったし。
こういう動画観てるとロング走をしっかりこなすことの重要性を実感する。脚を作れるってのはもちろんだけど、メンタルの強化という意味でも。40km走をやるかどうかさておきｗ
ではまた。
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Hello everyone!
The Tokyo Marathon 2021, which was supposed to be the first run and highlight of the season, has been postponed.
This is not the first time that the Tokyo Marathon has been postponed, and there have already been various marathons cancelled, so I'm not surprised or greatly disappointed. It's not an insurance policy, but I've already entered two other races within the year (although there's no guarantee that these two races will be held). Just. However, I have some unanswered questions about the cancellation of marathons one after another, and this time I'd like to write about it.
Today's Contents
- How marathons keep getting cancelled
- Running Report
- YouTube_Do you have the stamina to run a full marathon again?
How marathons keep getting cancelled
Tokyo Marathon
The announcement is as follows
- Tokyo Marathon 2021, which was scheduled to be held on October 17, 2021, has been postponed to March 6, 2022.
- The reason for the postponement is that the Tokyo Metropolitan Government is still under the declaration of a state of emergency one month before the event, and the situation of the new coronavirus infection and various restrictions on activities on the day of the event cannot be predicted (original text).
- The Tokyo Marathon 2022, which was scheduled to be held on March 6, 2022, has been cancelled. (However, runners who have transferred their right to run the Tokyo Marathon 2020 to the Tokyo Marathon 2022 will separately confirm their intention to transfer their right to the Tokyo Marathon 2022.
Background of the decision to postpone the marathon
It is difficult to understand the relationship between Tokyo Marathon 2020, Tokyo Marathon 2021, and Tokyo Marathon 2022.
- Tokyo Marathon 2020→Canceled; runners who plan to run can transfer their running rights to Tokyo Marathon 2021 or Tokyo Marathon 2022
- Tokyo Marathon 2021 -> postponed from 2021/10/17 to 2022/3/6 (there are two groups: regular entry group and transfer group from Tokyo Marathon 2020)
- Tokyo Marathon 2022→Cancelled
Runners who won the Tokyo Marathon 2020 and have transferred their running rights to the Tokyo Marathon 2022 will be in this situation.
In the case of the former, the number of participants would be too large, and in the case of the latter, it would be difficult to maintain motivation when the race is held three years after the winner is selected. Nevertheless, I imagine that one of the above measures will be taken.
Reasons for the postponement and the sorrow of the runners
The reason for the postponement was that the Tokyo metropolitan government had declared a state of emergency even a month before the event, and the situation of the new coronavirus infection and various restrictions on activities on the day of the event could not be predicted.
What do you think when you read this?
- As the state of emergency has not been lifted, it is unavoidable.
- The number of new cases of corona infection has been decreasing, vaccination has made considerable progress, and PCR tests are performed on participants just before the race, so the risk has been considerably reduced.
- There is no reason why the Tokyo Marathon could not be held while the Tokyo Olympics and Paralympics were forced to be held.
- If the Tokyo Marathon is postponed (or cancelled), it may have a negative impact on other events, so I wish they had done it.
And so on. From a runner's point of view, there are many negative opinions about the decision to postpone (or cancel) the marathon, even though they have reached the point of resignation. Keeping in mind that the decision cannot be overturned, let's take a look at why the decision was made and whether the race will really be held in March.
What is the real reason for the postponement?
I would like to start by saying that what I am going to write here is based on facts, but also on my imagination and opinion. The first thing I would like to do is to make a comparison with the Tokyo Olympics and Paralympics.
I think there are a number of items that should be compared, but the perspective of ensuring safety cannot be left out. Furthermore, the question of who the safety is for can be divided into athletes and galleries. I think there is no difference in this aspect. Although the number of competitors may be large or small, the condition for entry is that all competitors must have negative PCR test results, so there will be no corona clusters among competitors during the race. As for the galleries, the only way to make a difference here is to encourage people to refrain from watching the race (the logic that there are more galleries because there are more participants does not hold). And in light of the progress of the vaccination situation and the fact that the fifth wave is clearly coming to an end, the decision to postpone (or cancel) the Tokyo Marathon from the standpoint of safety is impossible.
So why postpone (or cancel) it? On the other hand, why were the Olympic Games held when the risk might have been higher than the Tokyo Marathon? I think you already know. Because it's the Olympics. The Tokyo Marathon is also a large-scale event, and the number of participants alone is far greater than the Olympics. However, the Olympics is a major global event with too many stakeholders and a huge amount of money involved. Compared to the Olympics, the Tokyo Marathon would be a trivial and insignificant event. In other words.
"The criticism that the Tokyo Olympics (Paralympics) were held, but the Tokyo Marathon was not, is completely unfounded.
In other words, the criticism that "it is strange that the Tokyo Olympics (Paralympics) were held but the Tokyo Marathon was not," is completely misguided, and what the Japanese government and the organizers of the Tokyo Marathon, who forced the Olympics to be held, are thinking about is not only the risk of corona infection. More to the point, if Kan had been able to provide a clear explanation of these issues, I think he would not have been forced to resign. In other words, why are we having the Olympics and why are the Olympics important? (Personally, I thought the Kan administration was doing reasonably well except for the corona measures. Moreover, if the Olympics had been cancelled, there would have been no event of any kind. In that sense, I think it is no exaggeration to say that the Tokyo Marathon is the reason why some of the events have been able to take place.
So, will the Tokyo Marathon be held in March?
In conclusion, I don't think so. This is just my personal opinion, but the reasons are as follows.
- It is highly unlikely that the coronary infection will be under control in early February 2022, when the final decision to hold the marathon will be made (Israel, where vaccination is the most advanced in the world, is experiencing another infection explosion).
- Based on the above, it is highly likely that the situation in early February 2022 will still be as described in the reason for the postponement of the Games: "The situation of the new coronavirus infection and various restrictions on activities on the day of the Games cannot be predicted.
It is impossible for the number of infected people to be reduced to zero, so how can we normalize society while making use of vaccine passports? Looking at the Japanese government's inability to meet this challenge, I think the chances of it being done in time for the race are desperately low. Therefore, I believe that the postponement of the race is synonymous with its cancellation.
The Race for Runners
From here on, I would like to write about what those of us for whom running has become a part of our lives are thinking. We believe that "entering a marathon" and "training for that race" are important factors in fulfilling one's life. We have to balance the gap between our ability and the goal we have set, the time until the race, and various other things besides running. This will improve the quality of my life as well as the quality of my non-running activities (otherwise I wouldn't have the time to practice). You may not be able to practice as planned, and you may get injured. However, the reason we can control our daily lives and continue training for months on end, even though we are sometimes forced to endure, is because we have a race ahead of us. Standing at the starting line in the best possible condition, running the race to the death, and achieving your goals. I believe that this whole process is what gives life its color. That's why I don't want the event to be easily canceled, even if Corona is forced to decide whether or not to hold the event. I sincerely hope that they will not be swayed by the judgment of adults, but will calmly assess the risks and make a decision based on the facts.
Running Report
- My monthly mileage for August was 270km, breaking my own record for the longest. I'm on track to reach 300km this month. I think I'm getting a lot of mileage out of it.
- I continue to attend the weekly practice sessions at Maruo Manufacturing Company, where I get a good workout. Incidentally, the training sessions here are divided into six groups. Until last month, I was practicing in group C, but in September, I moved up to group B, and the intensity of the training went through the roof. It was all I could do to keep up with them. However, the feeling of being trained was not half bad, and my VO2 max reached 60.
- However. I'm pretty tired. At any rate, I found out that if I do the long intervals (3 x 2000m) as hard as I can, I will be too exhausted to finish the long run on the weekend. Since I have a race (half marathon) next weekend, I think I'll adjust in group C.
YouTube_Have you got the stamina back to run a full marathon?
- I've been focusing more on speed training lately, and I don't feel like I've been able to take my time and run long distances. Yesterday, even though I was still fatigued, I couldn't do a 25km run properly.
- Watching these videos makes me realize how important it is to be able to do long runs. I'm not sure if I'll do a 40km run or not.
See you soon!
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